不妊治療を考えたら、まずはAMHを測りましょう。

AMHは不妊治療において、とても重要な検査です。

採血で卵巣予備能(卵子がどれくらい残っているのか)をみるものです。

卵子の「量」については

卵子は、毎日どれくらい減るのか知っていますか

生理中の採血で何を見ているのか?①

生理中の採血で何を見ているのか?②

でも触れましたが、卵巣予備能を評価する検査は他にもいくつかあります。

しかし、精度が低かったり、測定方法が難しかったりします。

 

AMHは

①採血のみでわかる

②採血時期はいつでもよい

③卵子の数とよく相関するといいことずくめです。

 

デメリットとしては

①新しい検査のため、自費になってしまうこと

②卵子の「質」は反映しないという欠点はありますが

そもそも卵子の「質」を明確に反映する検査は現在ありません。

*卵子の「質」と明確に関連するのは年齢です。

加齢に伴い卵子は老化し、「質」が低下していきます。

 

下記の表が実際のAMHの中央値を示したものです。

JISART多施設様の共同研究での値です。(Beckman Coulter社様より提供。)

 

 

年齢に比例して中央値が下がっているのがわかります。

 

AMHは値が低い場合は、同世代の方と比較して卵子の在庫が少ないです。

早めのステップアップを勧めます。

 

他にも、若い方の生理不順の鑑別に有効だったり

・早発閉経(AMHが低い )

・多嚢胞性卵巣症候群(AMHが高い)

体外受精の誘発方法や投与薬剤の量を決める時にも参考にします。

 

これから不妊治療を開始しようと考えている方や治療のステップアップを考えている方には、ぜひ行っていただきたいです。

 

下記の記事も参照ください

AMHが低いと言われたら

AMHが高すぎるのも良くない

院長  菊池 卓

 

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