花粉症の薬を飲んでもいいですか? ~妊娠初期の場合~
続きです。
今回は妊娠判定が+の方(妊娠初期)
の花粉症の薬についてです。
妊活中の方でまだ妊娠判定が+で出ていない方は
下記の記事を参照ください。
花粉症の薬を飲んでもいいですか? ~妊活中の場合~
*元々の前提のお話しにはなりますが
自然妊娠、薬物を服用していない健常な妊婦さんでも
胎児奇形の発生率が約1~3%あることはご了承ください。
妊娠判定が+で出始める
妊娠4~7週は器官形成期といわれ
薬剤による影響がでる可能性のある時期です。
できるだけ胎児の影響を避けたいのですが
基本的な考え方として
・内服よりは点鼻・点眼を
・新薬よりは妊婦さんへの使用経験が豊富な古典的な薬を
選択するようにしています。
安全度の高い
花粉症の抗アレルギー薬を
ご紹介させていただきます。
・内服薬
①ポララミン(第1世代)
古い薬で有り、
妊婦さんに投与して問題なかったとする疫学調査も
複数あります。
欠点として眠気と口の渇きなどの副作用が起こることがあります。
②クラリチンないしジルテック(第2世代)
ポララミンよりは新しい薬であり
眠気や口の渇きなどはおきにくいです。
内服回数も1日1回です。
海外における第一選択肢です。
・点鼻薬、点眼薬においては
そもそも血中濃度が検出限界以下ないし
内服薬と比べて著しく低いため
安全性は高いです。
ザジデンは歴史もあるため
点鼻、点眼使いやすいです。
ただ妊娠中の薬の内服に関しては
患者様、医師に様々な意見があることは
承知しております。
当院に通院中でない患者様につきましては
主治医の医師にご相談していただくよう
お願いいたします。
当院通院中の患者様は
私が対応できますので
いつでもご質問ください。
院長 菊池 卓
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静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。