胚移植後の妊娠判定は何を見ているの?~4週0日(BT9)として~
胚移植後に採血で
血中のhCGを測定して
妊娠判定をしています。
3w5d BT7の基準値やhCGが高い場合や低い場合については下記を参照ください。
hCGは妊娠すると
増えてくるホルモンで
市販の妊娠判定キットは
このhCGを見ています。
尿は濃い、薄いがあり
正確性に欠けるので
採血で行っています。
現在当院では
主に妊娠4週0日に行っていますが
その時のhCGの値で
・妊娠が継続するかどうか
・子宮外妊娠にならないか
(子宮外妊娠はhCGが低く出やすいです)
をある程度予測することができます
*排卵日ないし黄体ホルモン投与日を
2週0日とします。
分娩予定日は
40週0日です。
今回ご紹介する論文は
妊娠4週0日のhCGの値と
妊娠予後について検討されたものです。
図1は妊娠判定日のhCGの値を
20mIU/mLごとに区切り
子宮内に赤ちゃんの袋が
見える確率を出しております。
図2は胎児心拍が
見える確率です。
基本的にはhCGが100mIU/mLを
超えているとほぼ胎児心拍が確認できるため
『おめでとうございます』
100mIU/mL未満でも
無事お子さんを出産されている方は
沢山いますし
1桁でも無事ご出産された方も
経験しております。
この論文からは
20程度でも
・赤ちゃんの袋は3割は見え
・胎児心拍も2割は
確認できることがわかります。
最初が低くても
その後順調に増えてきてくれ
子宮内に赤ちゃんの袋や心拍が
見えてきてくれれば
問題有りません。
次は同じhCGの値でも
年齢により継続率が違うとする
論文をご紹介します。
院長 菊池 卓
—–
静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。