寒い冬の精液の持ち込み
12月も中旬に入り
温暖な気候の静岡でも
冷え込みます。
例年、冬の期間
自宅で採精したカップを
持ち込んでいただくと
カップがひんやりしていることがあります。
精子にとって
温度はとても重要です。
精巣の温度は34~35℃といわれ
精子はこれより暑くても、寒くても
悪い影響があると考えられています。
寒い場合には精子の運動性が落ちてしまい、
顕微授精が必要な場合もあります。
ただ、寒いからといってカイロなどで
温めることはやめましょう。
暑すぎても精子の元気がなくなってしまいます。
体温(36-37℃)も精子には高すぎるので
お腹や胸の中には入れないでください。
寒すぎても暑すぎても
ダメと言われると難しいとは思いますが、
室温(25℃)では精液所見は変わらない
との発表もあるので、
実際には厳しく温度管理をしなくても
冷やしすぎなければ大丈夫でしょう。
では、精子にやさしい持ち込みかたですが、
採精カップをアルミホイルで巻き
封筒に入れていただいてから
保温バッグに入れて持ち込む方法が
望ましいと思います。
こんな感じの手順になります。
保温バッグはクリニックでお渡しします。
*無料です。
①カップにバーコードを貼ります
②アルミホイルで巻きます。
*蓋を確認しやすいようにしてください。
③封筒に入れて下さい。
④保温バッグに入れていただきます。
これで完成です。
上からみると下記のようになります。
これからの寒い季節
万全な状態で治療を行うために
お手数をおかけしますが
よろしくお願いいたします。
培養部より
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静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。