着床不全への対策 ~SEET法、2段階移植~
受精卵(胚)は卵管の中で発育しながら、5~6日間かけて子宮に向けて移動し、胚盤胞の状態で子宮に着床します。
胚は卵管の中子宮に向けて信号を送っており、子宮内膜はこの信号を受け取り、着床に向けて受け入れの準備を始めるとされています。
胚盤胞移植ではいきなり胚盤胞の状態で子宮にくるため、胚と子宮内膜の相互応答ができず、「着床の窓」がうまく開いていない可能性があります。
相互応答を助ける方法として2段階移植およびSEET法があります。
2段階移植:受精2~3日後の分割期胚をまず1個移植し、その後2~3日後に胚盤胞を1個移植します。多胎妊娠の可能性があるため、SEET法を行っても妊娠しない方が対象となります。
SEET法:胚盤胞を凍結保存する際に培養液の一部も凍結保存しておき、胚盤胞移植の前にその培養液を子宮内に注入します。
院長 菊池 卓
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静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。