人工授精の妊娠率は?

前回の記事でタイミングの妊娠率について書きました。

 

 

今回は人工授精の妊娠率について説明します。

当院では人工授精=Intrauterine insemination=IUI=AIHです。

 

 

 

卵巣刺激を併用することで人工授精の妊娠率が上昇します。

人工授精のみ(卵巣刺激無し)      5%

クロミッド併用人工授精       7%

FSH併用人工授精          12%

IVF(体外受精)          31%

*タイミングと比べると低いと思われますが、タイミングで妊娠しない方が人工授精を行うため低く出やすいです。

*また、卵巣刺激の妊娠率の高さの理由としては発育卵胞数の増加も要因の1つであり、多胎妊娠に注意が必要です。

多胎妊娠については前回記事を参照下さい。

 

当院では人工授精の妊娠率を少しでも高めるために、卵巣刺激、卵管内人工授精、精液を緩徐に入れるなど様々な工夫をしていきますが

、やはり体外受精のほうが圧倒的に妊娠率が高いです。

不妊の原因がピックアップ障害や受精障害などの場合は、人工授精では妊娠できないからです。

 

AIHで妊娠する方は9割弱が4周期以内に妊娠すると言われております。

できるだけ自然に近い形で妊娠することも大事ですが、できるだけ早く妊娠することはもっと大事であると思います。

 

「あんなに頑張ったのに今月も生理が来てしまった」 こんなことはできるだけ少ない方が良いに決まってます。

人工授精(特に卵巣刺激を併用した場合)は有効な治療でありますが、回数(4~6回)を決めて行いましょう。

 

院長  菊池 卓

 

 

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