魚介類をよく食べると妊娠しやすくなる。

ハーバード大学のJorge Chavaro先生の講演を聞いてきました。

生殖医療と栄養についての世界的権威の先生です。

講演の中で面白い論文がありましたので、ご紹介いたします。

 

アメリカのミシガン州とテキサス州で2005年~2009年に501組の妊娠を希望するカップルの魚介類の摂取量と妊娠までの期間の関係を調べたものです。

 

Chavaro先生曰く、アメリカ人はあまり魚を食べないそうです。

日本人の魚介類摂取量も年々減少傾向ですので、参考になるかと思います。

縦軸が調整した累積妊娠確率 横軸が生理周期

実線が少なくとも1人が1周期(28日間)の間に魚介類が食卓に出たのが8回未満

点線がカップルの2人とも1周期の間に魚介類が食卓に出たのが8回以上

 

Chavaro先生曰くまとめると

カップルが共に魚介類を1週間に2~3回摂取すると妊娠しやすくなる』です。

特にサーモンやサンマなどはビタミンDも多く含まれており、とても良いです。

 

私も以前は釣りが趣味で、魚もよく食べていました。

しかし、魚は高く、処理が面倒で匂いもつく、味も安い魚はそれほど美味しくないことからあまり食べなくなってしましました。

最近はFISH OILのサプリをとることが多いです。

魚油に含まれているEPAやDHAは心疾患予防などの健康増進に役立つことも知られています。

 

健康増進と不妊治療の両方に役立つ魚介類の積極的な摂取をお勧めします。

 

*注意点として、水銀の蓄積に伴う有害事象も報告されております。

深海に住む魚(キンメダイやクロムツなど)や大きい魚(マグロやカジキなど)は水銀が蓄積されやすいため、妊娠を希望する女性は取り過ぎには注意が必要です。

厚生労働所のホームページに具体的な摂取上限の記載がありますので、ご参考にしてください。

 

院長 菊池 卓

 

—–