タイミングを取るのはいつがいいのか?
タイミングで通院されている患者様にされる質問です。
結論からいいますと排卵予測日の2日前が最も良いです。
卵子の寿命はおよそ1日
精子の寿命はおよそ3日程度といわれています。
そのため、排卵する前に性交渉を行い、精子が卵子を迎えるのがよいのではと言われています。
そのことについて調べた論文です。
排卵予測日の何日前に性交渉をすると、妊娠しやすいかを年齢別に調べています。
排卵予測日の2日前に性交渉するのが、最も妊娠率が高かったです。
ただ、できれば1回だけでなく複数回取りましょう。
この論文では排卵予測日5日前から複数回(3回以上)性交渉すると妊娠率が高くなることを報告しております。
また、排卵後の性交渉も無駄にはなりません。人間には免疫のシステムがあり、自分以外の異物を排除します。女性にとって精子は異物ですが、精子の侵入の回数が増えることにより免疫が寛容になり、受精卵の着床に良い影響を与えることも報告されております。
性交渉はご夫婦にとって大事なスキンシップであると思います。
あまりタイミングのみに固執してしまうと、お互いのプレッシャーになってしまいます。
無駄な性交渉はありません。
楽しく、そしてできれば多くのタイミングを取りましょう。
院長 菊池 卓
静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。