流産になっても、次の妊娠をあきらめないでください。③

流産になっても、次の妊娠をあきらめないでください。②からの続きです。

 

他にも選択検査として、血栓性素因としてプロテインSや12因子活性、流産検体の病理、染色体検査などがあります。

いずれも当院で行うことができます。

有用な検査も多いのですが、中には自費で高額の検査もあるためご相談させてください。

 

最後に、テンダー・ラビング・ケア(Tender Loving Care:TLCと略します)について書かせていただきます。

TLCは日本語ですと『優しい愛のケア』です。

流産は非常に非常に悲しく、それを繰り返す不育症かたの悲しみはとても表現できるものではないと思います。

しかし、その悲しみによるストレスがさらなる流産を招いてしまう可能性も示唆されています。

それを防ぐためにTLCを行うことが推奨されております。

 

私のTLCの方法です。

①超音波を1回/週以上と多めに行いできるだけ、不安を傾聴する。

②家族(夫)にできるだけ早めに帰宅していただき、ゆっくりと話してもらうようにする。

 ご家族特に夫の方のご協力はぜひお願いしたいです。

 女性と違い男性はなかなか実感がわきにくいため、私から協力をお願いしております。

③私(医師)には聞きにくいことがあるかもしれないため、他のスタッフと相談しやすいようにする。

などです。

 

流産はとてもつらいものです。

しかし、ポスターにあるように流産を繰り返すかたの多くのかたが出産されております。

 

ぜひ悲しみを乗り越えるお手伝いをさせていただけると幸いです。

 

院長  菊池 卓

 

下のポスターは厚生労働省の不育症研究班が作成されたものです。

 

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