卵管内人工授精について
人工授精の種類については前回記事を参照下さい。
人工授精にも種類がある。
卵管内人工授精の方法です。
下記は子宮卵管造影と同じイラストですが、こんな感じです。
*もう少しカテーテルの先は長く、卵管近くまで持って行きます。
通常の10倍程度の精子混濁液をカテーテルより注入します。
より多くの精子を卵管に送り込むことが期待できます。
子宮内人工授精と卵管内人工授精の成績を比較した28の論文のレビューです。
卵管内人工授精と子宮内人工授精には統計的有意差はないとしておりますが、機能性(原因不明)不妊においては卵管内人工授精(FSP)が子宮内人工受精(IUI)よりも有用性が高いと報告しております。(オッズ比2.88)
機能性(原因不明)不妊患者様で子宮内人工授精の結果がなかなか出ない方には、試してみる価値はあると思いし、さらに卵巣刺激も加えて妊娠率を高めていくつもりです。
院長 菊池 卓
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静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。