卵管の検査にも種類がある?

卵管が詰まっていると妊娠できません。

妊娠できるかどうか判断するためには

卵管のつまり具合を検査する必要があります。

 

3つの方法がありますので

順番に説明していきます。

 

 

①通水検査

→子宮の中にカテーテルをいれて生理食塩水を注入します。

 

判定方法

・注入するときの抵抗感

・超音波でおなかに生理食塩水が貯まるのを見ます。

 

メリット:コストが安い。保険適応でもあります。

甲状腺異常や造影剤アレルギーでもできる。

 

デメリット:評価が難しい。片方が詰まっていてもおなかに生理食塩水は貯まる。

 

②子宮卵管造影検査(HSG)

→子宮の中にカテーテルをいれて造影剤(レントゲンで白く写る)を注入し、レントゲンで撮影します。

 

判定方法:レントゲンに白く染まった子宮と両側の卵管が写ります。

 

 

メリット:子宮、卵管の全体の状態が患者様に目にみえる形でわかる。

保険適応である。

治療にもなる。(検査後6ヶ月は妊娠率が上昇します)

 

デメリット:造影剤アレルギー、甲状腺機能異常のあるかたはできない。

 *放射線被曝は、ごく少量かつごく短時間ですので問題ありません。

 

③子宮鏡下選択卵管通水検査

→子宮鏡下に卵管口に直接管をいれて、生理食塩水(わかりやすくするためにインジゴという青い液体を混ぜまず)を注入します。

メリット:子宮鏡で子宮の中も直接見える。

造影剤アレルギー、甲状腺機能異常のあるかたもできる。

 

デメリット:自費のため高価。

卵管の全体像が目で見えない。(卵管遠位(遠いところ)の評価はHSGのほうが良いです)

卵管口は非常に小さいため技術が必要。

 

当院での検査方針ですが、まずはクラミジアと甲状腺機能の確認をします。

問題なければ

治療効果があり、卵管がはっきりと見えやすい子宮卵管造影(HSG)を勧めます。

甲状腺に異常がある方で簡便に行いたい患者様は通水検査を

子宮の中も同時に検査したい患者様は子宮鏡下選択的卵管通水検査を勧めます。

 

異常があるようならば卵巣予備能、ご年齢に応じて治療方針を相談していきます。

 

院長 菊池 卓

 

 

 

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