卵巣機能の低下した(AMHが低い)方へ ~イノシトール~
イノシトールって何?の患者様は
まずは下記の記事をご覧ください。
イノシトールは
・卵子の発育・成熟を助ける
・酸化ストレスの軽減
することが報告されております。
その特性を生かして
卵巣機能の低下した方に
イノシトールを処方した論文をご紹介します。
対象は20~43歳の卵巣機能の低下した60名
※AMH 1.2ng/mL未満ないしAFC7未満
イノシトール4g+葉酸400mgを12週間投与。
対照群は葉酸400mgのみ投与されています。
無作為化試験です。
結果です。
イノシトール群が卵巣感受性指数、受精率が有意に良好でした。
卵子数、成熟卵子数、胚移植数、妊娠数も有意差はありませんが、良好でした。
またイノシトール群のみにおいて
採卵に入る前にイノシトールの内服のみで
6人の方が自然妊娠されています。
※この表には含まれておりません。
イノシトールは卵子の発育に関与しており
卵子の発育をサポートしてくれます。
サプリメントは米ぬかから作られており
大きな副作用も考えにくいです。
AMHが低い、ご高齢、卵子の数が少なかったなどの
卵巣機能低下がある方は
投与を検討してみても良いと考えます。
院長 菊池 卓
静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。