不妊検査用語

各用語の文末にクリニック公式ブログのリンクがあります。詳細が気になる方は、ぜひご覧下さい。

FSH(卵胞刺激ホルモン)検査

脳の下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)を測定する検査です。FSHには卵胞の発育やエストロゲンの生成を促す働きがあります。値が高い場合は卵巣の働きが悪く、卵巣性無月経を引き起こすことがあります。また、値が低い場合は下垂体の働きが悪くなっている可能性があります。

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LH(黄体形成ホルモン)検査

脳の下垂体から分泌されてFSHと協力して卵胞を発育させる、LH(黄体形成ホルモン)の値を測定する検査です。卵胞が成長して排卵が近づくとLHサージと呼ばれる大量分泌によって排卵が促され、卵胞は黄体へと変化します。排卵日検査薬は、尿中のLHを調べることで排卵日予測の手助けを行っています。

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エストロゲン(卵胞ホルモン)検査

卵胞から分泌されるエストロゲン(卵胞ホルモン)を測定する検査です。エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)が含まれており、このうち、エストロゲン検査では最も多く含まれているエストラジオール値を測定します。主に、受精卵のベッドになる子宮内膜を厚くさせる働きを担っています。卵胞の発育と共に分泌量が増えて下垂体へ作用し、急激にLH濃度が高くなることで排卵が起こります。
女性らしさを作るホルモンでもあり、子宮以外にも乳房、骨、皮膚、脳など様々な場所に働きます。

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プロゲステロン(黄体ホルモン)検査

主に黄体から分泌されるプロゲステロンを測定する検査です。排卵後に卵胞が黄体へと変化してプロゲステロンが分泌されます。エストラジオールが厚くさせた子宮内膜を受精卵の着床に適した環境へ整え、妊娠を維持する働きをしています。基礎体温を上昇させる働きもあります。以前は血中のプロゲステロンの値が低い場合を黄体機能不全と診断し、プロゲストロンの補充を行っておりましたが、近年疑問視する報告も認めております。
黄体機能不全かも?

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テストステロン(男性ホルモン)検査

男性では主に精巣から、女性は主に卵巣及び副腎で作られるアンドロゲンの中のテストステロン(男性ホルモン)を測定する検査です。女性では卵巣の顆粒膜細胞の中でテストステロンがエストラジオールに変換され、高値の場合は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が考えられます。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査

卵巣にある胞状卵胞から分泌されるホルモンを調べる検査です。採血のみでできます。卵巣内に残っている卵子数をよく反映し、卵巣予備能を調べることができます。不妊治療の方針の選択や体外受精における卵巣刺激法の決定に大変有用です。月経周期の影響を受けにくく、近年注目されているホルモンです。欠点としては個人差が大きいことです。またピルを飲んでいる方は低く出る可能性がありますので、検査をする際にはその点をお伝え下さい。

不妊治療を考えたら、まずはAMHを測りましょう。
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AMHの注意点① 低いと言われたら
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LH-RH test(LH-RH負荷テスト)

月経不順の場合に、その原因部位や卵巣の反応を見る検査です。視床下部から分泌されるホルモン、LH-RHを注射後に採血して、LH(黄体化ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)の値から下垂体の反応を調べます。LHが高値でFSHが通常値の場合は多嚢胞性卵巣症候群(PCO)が考えられます。また、LHとFSHのどちらも低値の場合は、下垂体に何らかの問題を抱えている可能性があります。

TRH test(甲状腺ホルモン負荷テスト)

月経不順の場合に、プロラクチンの反応を見る検査です。プロラクチン(乳汁分泌ホルモン)は本来、授乳期に乳汁を分泌させる働きをしますが、同時に月経不順や排卵障害も引き起こします。プロラクチン値が高いことを高プロラクチン症と呼びますが、日中の測定では通常値であるにもかかわらず、夜間やストレス時にプロラクチン値が高くなる場合を特に、潜在性高プロラクチン血症といいます。その場合は、プロラクチンの分泌を促すTRHを注射して反応を確認します。

超音波検査

プローブと呼ばれる器具から、超音波を発生させて子宮や卵巣の状態を確認します。子宮内膜症の有無や子宮内膜の厚さなど様々なことを知ることができる大切な検査です。卵胞の大きさから排卵日を予測することもできます。お腹の上からプローベをあてる経腹超音波検査と腟の中にプローベを入れる経腟超音波検査があります。経腟超音波検査の方が子宮や卵巣までの距離が近いため、画像がより鮮明に見えます。尿が貯まっていると、画像が見えにくくなるため、検査前には排尿することが大事です。当院では普段の診察に加えて採卵、胚移植など基本的に全て経腟超音波で行いますので、事前のトイレをお願い致します。

子宮鏡検査(HFS)

直径3~4mmの細い内視鏡を腟から子宮内に挿入し、子宮の内腔を観察します。
子宮の内腔を直接見ることができるため、経腟超音波では見つけることの出来ないような子宮内膜ポリープや慢性子宮内膜炎、子宮内腔癒着などを見つけることができます。
胃や大腸と違い子宮は全長7cm程度の小さい臓器であるため、実施時間は5分程度と短く、特に事前に準備もいりません。

子宮卵管造影検査(HSG)

子宮の入り口から管を入れ、子宮内から卵管、腹腔内へ造影剤を流し込み、X線(レントゲン)で撮影する検査です。子宮卵管造影によって、子宮の形や卵管の透過性、子宮や卵管周囲の癒着などを知ることができます。また、この検査を受けることで軽い卵管の詰まりが解消されるので、妊娠しやすくなる効果もあります。
子宮卵管造影(HSG)は痛いかと不安に思う方も多いかと思います。
当院では痛みを抑えるために様々な取り組みをしております。

痛くない子宮卵管造影を目指して①
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12539148113.html

痛くない子宮卵管造影を目指して②
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12539154487.html

子宮鏡下選択通水検査

子宮鏡で子宮内腔を観察し、子宮と卵管をつなぐ卵管口からインジコ(青い液体)を流し、逆流の有無で卵管の通過性を見る検査です。卵管口に直接通水検査を行うため、軽い卵管の詰まりが解消され、妊娠しやすくなる効果もあります。自費での検査になります。超音波下の通水検査は評価が難しく、当院では行いません。

卵管の検査にも種類がある?
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12539138197.html

卵管が詰まっていたら、まずは子宮鏡下選択通水検査を
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12544460288.html

ヒューナーテスト

性交後試験ともいわれるもので、排卵前のおりものが伸びて多くなってきた時期に行います。性交渉後12時間以内に粘液を採取し、顕微鏡で精子が動いているかどうかを確認します。運動精子を多く認めない場合には、抗精子抗体の検査を行ったり、人工授精を勧めたりするのですが、近年検査の有用性に疑問が投げかけられており、当院では積極的には行いません。

ヒューナーテストの結果が気になる方へ①〜ヒューナーの評価は難しい〜
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12538534455.html

ヒューナーテストの結果が気になる方へ②〜不良になる原因は?〜
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12538544806.html

ヒューナーテストの結果が気になる方へ③〜ヒューナー のメリット〜
https://ameblo.jp/bunbun2230/entry-12538551795.html

抗核抗体検査

私たちの身体は、外から細菌やウイルスが侵入した時に抗体を作りますが、自分自身の組織を攻撃する自己抗体ができてしまうことがあります。元来、抗核抗体検査は全身性エリテマトーデス(SLE)やシェーグレン症候群といった膠原病を調べる検査として使われていますが、自己抗体が受精障害を引き起こす可能性が指摘されていることから、不妊症の検査としても用いられています。ただし、陽性が全て不妊症を示しているわけではなく、陽性であっても問題なく妊娠される方もいらっしゃいます。あくまで、スクリーニングの検査の一つとして位置付けられており、陽性の場合は経過を見ながら治療を選択していきます。

慢性子宮内膜炎検査 CD138 陽性形質細胞

着床不全を繰り返している場合は、慢性子宮内膜炎の可能性が考えられます。
慢性子宮内膜炎とは、子宮内膜の炎症が持続してしまうことにより起こります。その多くは自覚症状がないため、無自覚のうちに着床不全を招くことがあります。
子宮鏡や子宮内膜生検によるCD138の検査、子宮内フローラで総合的に診断します。雑菌が原因であることが多く、抗菌薬などで治療を行います。
流産が続いてしまう不育症との関連も指摘されております。

子宮内フローラ検査

腸内と同じように子宮にも多様な菌が存在し、そのバランスが崩れることで不妊症を引き起こすことが最近の研究でわかってきました。特に、子宮における善玉菌、ラクトバチルスが多ければ妊娠、出産率が向上するという報告があります。検査自体は外来にて、数分で行うことができます。

ERA

ERAとは子宮内膜着床能検査とも呼ばれ、着床のタイミングを調べる検査です。胚移植は子宮内膜の状態を見ながら行いますが、海外の研究グループによると、子宮内膜が受精卵を受け入れる時期は決まっており、そのタイミングがずれてしまうと着床できないことが報告されました。胚移植を繰り返しても着床しない反復着床不全の場合は、着床のタイミングが一致していない可能性が考えられるため、ERAを行い遺伝子レベルで検査を行います。

血球検査

血液中に含まれる赤血球や白血球、ヘモグロビンや血小板の値を測定し、健康状態を見る検査です。感染の有無や貧血などを知ることができ、必要に応じて治療を行います。

肝機能検査

血液検査をして、健康状態を確認するために行う検査です。また、ウイルス肝炎の有無や肝機能のチェックも行います。

腎機能検査

腎機能のチェックを行う検査です。腎疾患は流産や胎児の発育不全などを引き起こす可能性があるため、問題が見つかれば必要に応じて治療を行います。

凝固系検査

血液検査で、血液の固まりやすさを調べます。血栓ができやすい場合、胎児への血液量が減るため流産を引き起こし、不育症の原因となることがあります。

甲状腺ホルモン(TSH、fT3、fT4)検査

甲状腺機能異常は、不妊の原因となることがわかっています。脳下垂体で作られた甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、甲状腺ホルモンであるfT3、fT4の分泌量を調整する役割を担っています。TSHの値が高くなると甲状腺機能低下症となり、妊娠率が低下や流産になる割合が高まります。甲状腺機能低下症であっても問題なく妊娠される方もいますが、TSH、fT4ともに低値の場合は、甲状腺ホルモン剤を服用することで妊娠率の向上が望めます。

抗精子抗体検査

もともと、女性の体内にはない精子を異物として攻撃する抗体を抗精子抗体といいます。抗精子抗体ができることで精子の動きがブロックされてしまうので、卵子の待つ卵管采までたどり着けず、受精することができなくなってしまいます。抗精子抗体検査で陽性の場合は自然妊娠が難しくなるので、人工授精や顕微授精などの治療法を選択することになります。
男性にも抗精子抗体ができることがあります。その場合は射精された時点で運動能が傷害されるため、顕微授精が必要になります。

精液検査

精液を採取し、量や濃度、精子の運動率や形態、感染の有無などを確認する検査です。2~3日程度の禁欲後、マスターベーションにて自宅または病院内にて採取していただきます。自宅で採取する場合は、2時間以内の持参をお願いしています。

インスリン抵抗性検査

排卵障害を引き起こすPCOS(多嚢胞性卵巣症候群)はいくつかの要因によって引き起こされますが、その一つとしてインスリンの血中濃度が関係していることがわかってきました。すい臓で作られるインスリンは、エネルギーを細胞に取り込み、グリコーゲンの合成を促して分解を抑えるホルモンで、血糖値を一定に保ってくれています。しかし、インスリンが分泌されているにも関わらず、インスリンがうまく作用しないインスリン抵抗性の場合もあります。インスリン抵抗性は採血でわかります。インスリン抵抗性が高い場合はメトフォルミンを服用して改善を図ります。

腹腔鏡検査

原因不明の不妊症や卵管の癒着などが考えられる場合には、腹腔鏡検査を行います。へそやへその近くに穴を開けて小さな内視鏡を入れ、子宮や卵巣の状態を直接、観察することで原因を探ります。また、軽度の癒着や子宮内膜症があれば検査時に治療を行うこともできるため、治療後に妊娠されるケースもあります。


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