OHSS予防薬の種類と投与期間を減らします。

 

日本生殖医学会の学術講演会がオンデマンドで配信されております。

その中でOHSS(卵巣過剰刺激症候群)の対策で

早速取り入れていきたいご発表がありました。

 

OHSSとその予防につきましては下記を参照ください。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)の新しい予防法~学会に参加しました~

 

出来るだけ多くの成熟卵子を獲得するために

採卵の時には注射や内服を行います。

その結果として、卵巣が腫れるOHSSが生じやすくなります。

 

採卵は健康な女性に行うものであり、合併症は極力避けねばなりません。

そのためOHSS予防として、ガイドラインでも様々な薬の使用例が記載されております。

当院ではできるだけOHSSを避けるために

OHSSのhigh riskの患者様には

・カベルゴリン

・レトロゾール

・バイアルピリン

・レルミナ

を処方しておりました。

 

しかし、カベルゴリンによる便秘などの副作用も生じておりました。

費用も高くなり、採卵後に薬を飲み続けるのも

患者様にとって大変です。

 

・トリガーをスプレー(GnRH agonist)のみ

トリガーの詳細はこちら

・PPOS法で全胚凍結

の場合はOHSSの発症riskをそもそもかなり抑えられるため

そこまで予防薬が必要ではないのではと感じておりました。

 

そんな中でお聞きしたのが

杉山産婦人科新宿 高見澤先生のご発表です。

40歳以下のOHSSの発症が危惧され

トリガーにスプレー(GnRH agonist)のみを使用した症例に

・レトロゾール1日1錠を3日間

・レルミナ1日1回1錠を2日間を

採卵前に投与し、OHSSの発症頻度を調べられております。

 

結果ですが

OHSSは発症しない、ないし軽症のみで

中等症以上のOHSSの発症はないとご報告されております。

 

とても参考になりました。

当院でも種類を減らし、投与日数を減らすことを考慮していきます。

 

しかし、OHSS riskが高くとも

トリガーにhCGを使わなければならない患者様もおられます。

そうした患者様には引き続き

カベルゴリン、バイアスピリンを使用していきます。

 

院長 菊池 卓