妊娠したらサプリメントは続けますか?~ビタミンD~

続きです。

 

 

ビタミンDは免疫を改善させることにより

妊娠率を向上させるため

多くの患者様に内服していただいております。

過去記事を参照下さい。

ビタミンDで妊娠率アップを  ~体外受精の方へ①~

ビタミンDで妊娠率アップを  ~体外受精の方へ②~

ビタミンDで妊娠率アップを ~自然妊娠を目指す方へ~

 

ビタミンDは妊娠率を上げるだけで無く

妊娠中の合併症も減らします。

 

妊娠中の怖い合併症として

・妊娠高血圧症候群及び子癇(しかん)発作

・妊娠糖尿病

・低出生体重児

・分娩時の大量出血などが

あります。

 

妊娠はやはり大変です。

妊娠初期は胎児もまだ大きくなく

母胎にかかる負担はそこまでありませんが

胎児が大きくなるにつれて

負担は増していきます。

 

問題なく出産される方もおりますが

高齢の方や

元々血圧や血糖値が高めですと

妊娠高血圧や妊娠糖尿病を

発症してしまうことがあります。

 

血圧や血糖値が高いと

血管を傷つけます。

 

脳や胎盤の血管は

細く傷つきやすいため

損傷がひどくなると

子癇発作というけいれんや

胎盤が胎児より先にはがれてしまったり

を引き起こし

母子共々命の危険が危ないことに

なる可能性があります。

 

緊急事態の時には帝王切開をして

分娩を終了させるのですが

真夜中ですとすぐに開始できません。

手術室スタッフを電話で起こして

病院に来てもらうので

準備に1時間はかかります。

 

スタッフが常に当直している大病院でも

そうしたところは脳外科や心臓外科の緊急手術が

多いので手術の順番待ちが生じます。

 

特に赤ちゃんが小さい場合は

こども病院の新生児科の先生の

到着を待ってから

帝王切開をするのでもっと遅れます。

 

高血圧ですと血流が悪くなるため

胎児の発育が悪くなり

小さく産まれることも多いです。

 

適切な食事と運動といった

理想的な妊娠生活をおくっていても

起きてしまうものではありますが

できる限り防ぎたいです。

 

下記の論文はビタミンDの妊娠中の投与を

まとめたコクランレビューです。

 

 

・妊娠高血圧症候群について

499名を対象にした4件のRCTでVD群はサプリメントなし、あるいはプラセボ群に比べてリスクが低下する可能性が示されています。

(RR 0.48, 95% CI 0.30-0.79)

・妊娠糖尿病について

446名を対象にした4件のRCTでも同様に妊娠糖尿病発症リスクが低下する可能性が示されています。

(RR 0.51, 95% CI 0.27-0.97)

・低出生体重児
697名を対象にした5件のRCTでは低出生体重児を出産するリスクが低下する可能性が示されています。
(RR 0.55, 95% CI 0.35-0.87)

・分娩時大量出血

1134名を対象とした1件のRCTで分娩後出血のリスクが低下する可能性が示されています。

(RR 0.68, 95% CI 0.51-0.91)

・早産に関しては変わりませんでした。


妊娠中のビタミンDの補充で

・妊娠高血圧症候群及び子癇(しかん)発作

・妊娠糖尿病

・低出生体重児

・分娩時の大量出血が

低下することが報告されております。

 

無事元気に出産していただいての

不妊治療だと思っております。

妊娠中のトラブルを減らすために

ビタミンDの内服はぜひ継続してください。

 

次はラクトフェリンです。

 

院長 菊池 卓

 

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