子宮内膜ポリープとは?~手術した方がいいですか~
ポリープという病気を聞いたことことがありますか?
胃や大腸などの様々な臓器にできますが、
子宮内膜ポリープは子宮内膜が増殖して突出したものです。
下記のイラストを参照下さい。
ポリープ=妊娠しないわけではありませんが、
妊娠できない原因の可能性もあります。
大きいと超音波でも見えますが、
小さいものは見えないこともあり、
その場合は子宮鏡がお勧めです。
切除をしたほうが良い大きさも様々な報告がありますが
当院では
・1cm以上かつ
・卵管の近くや子宮の中央などの着床に影響しそうな場合
切除を勧めます。
(1cm未満のものは25%が自然消失するとされており、様子を見ることにしています)。
ポリープを切除すると妊娠率が改善したとする報告は多く有ります。
下記の論文は人工授精前に内膜ポリープを切除したところ、
妊娠率を改善したとする論文です。
妊娠率:ポリープを切除群 63.4%
非切除群 28.2%と
子宮内膜ポリープを切除する方が
有意に妊娠率が高くなった
と報告しております。
人工授精、体外受精どちらも費用もかかりますし、
うまく行かなかったときの悲しみも大きいです。
できるだけ妊娠できない原因を除去し、
治療の妊娠率を上げていくつもりです。
そして、子宮内膜ポリープは再発も多いです。
そのため切除後はできるだけ早い妊娠を目指し
積極的な治療をしていきましょう。
院長 菊池 卓
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静岡県静岡市の不妊治療専門クリニック、菊池レディースクリニック院長。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本生殖医学会生殖医療専門医、特定不妊治療費助成事業指定医療機関。刺激周期を主体としたクリニックと自然周期を主体としたクリニックの2箇所に勤務経験あり。患者様のご希望と体質に応じた治療を行っていきます。